はじめて大阪にいったとき、
宿は天王寺ちかくであった。
吉野家があったのをおぼえている。
そのころ吉野家は札幌に一店舗しかなかった。

難波あたりで焼肉定食をたべた。
カウンターのちいさなコンロはまさにひとりでたべるためのものであった。
それまで、
ジンギスカンしかたべたことがない。
わいわいやるものだから、
おどろいた。

梅田花月、
中座へいった。
高等学校の時分、
土曜日、
家に着くと、
吉本新喜劇をTVでやっていた。
わたしはよくひとを笑かす。
むかしから笑うのも笑かすのもすきであった。
大阪といえばズバリ、笑いであった。
うどん、
串カツをたべるには十数年後またねばならなかった。