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ひとは死ぬ、芸能はのこる [追悼中村吉右衛門さん]

鬼平犯科帳をいっきに読んでしまった。
そのきっかけになったのが、
中村吉右衛門さんが長谷川平蔵にふんするテレビ鬼平犯科帳であった。

さいごの鬼平犯科帳スペシャルをみたとき、
中村吉右衛門さんの化粧具合が厚く、
ほかの出演者もふけてしまう。
しかたがないのだけれど、
かえどきであったのだろうな、
といまにしておもう。
勝手なものだ。

松本白鸚(はくほう)さん演じる長谷川平蔵をみた。
丹波哲郎さんの長谷川平蔵。
萬屋錦之介さん演じる長谷川平蔵もみた。
脚本はときにおなじであったのかもしれない。
が、そこは映像。
印象はそれぞれちがう。
ちがうから新鮮でもある。

はまり役という。
それは中村吉右衛門さんの長谷川平蔵である。
ちがうひとがやれば、
ちがうできになる。
それでいい。

中村吉右衛門さん生前に、
次の候補をえらんでおくべきであった。
ご法度なのかもしれないけれど、
だれにさせたいか。
だれのがみたいか。
「おいらしかいねぇじゃぁないか。」
中村吉右衛門さん笑っておっしゃるかもしれない。
けれど、
伝統という芸能である歌舞伎をしょって生きてこられたかたである。
忖度せずに、
中村吉右衛門さんご本人に、
たしかめておくべきであったのかもしれない。

ひとは死ぬ。
芸能はのこる、ゆえ。





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