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ビートルズ [音楽]

おもいおこせば、主催は創価学会であったのだろう。
夕方の屋外。公民館うらの公園であった。
無料で映画がみられるという。
中学生であった。
わたくしはいった。
メインの映画はなんであったか。
男はつらいよシリーズのどれかか、いずれにせよ喜劇映画ではなかったか。
わすれてしまった。
ただ、主催者の広報映画の後半、それもわずか数秒である。
ビートルズがでた。
それは(サ-ジェントペッパーズロンリーハーツクラブバンド)写真をながしただけのものであった。
その背景でながれる曲が新鮮であった。
わたくしはおどろき、これはなんていう歌なのか、しりたい。
たまたまいあわせた学年がひとつうえの阿部さんがおしえてくれた。

グループの名はビートルズ。
曲名はヘルプ。

わたくしはとりこになった。

翌日であったか、数日後であったか、阿部さんはわたくしにビートルズのヘルプのシングルレコードを譲ってくれた。ただ、それは割れていた。
B面にはアイムダウン(I'm down)。
ビートルズとの出会いであった。



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ポールマッカートニー [音楽]

わたくしは耳がいいのかもしれない。
海外放送を聴いて、たとえば北京放送をまねてみたり、ソヴィエト時代のモスクワ放送をまねたりFENやVOAの局名告知を声色をまねて、なんど口にしただろう。
中学生のころは同級生にけっこううけたものである。
ちょうどタモリさんが4カ国マージャンというのをやりだしたころと同時期か、いや、むしろ、中学校で披露していたわたくしのほうが早いかもしれない。

なぜビートルズがすきになったのだろう。
歌詞の意味もわからないのに。
で、いま、ビートルズを聴いていると、ポールマッカートニーのベースを追っている。
旋律ではない。
ビートルズがすきなのは、ポールマッカートニーのベースラインが印象的だからなのではないかしら、とおもうようになっている。
軽快でしかも記憶にのこる。
こまやかで、だからビートルズは大成できたのだろう。
もちろんジョンレノン、ジョージハリスン、リンゴスターの存在とて欠くことはできない。

落ちつきがなく、なんでも興味をもつポールマッカートニー。
そのかれのあくなき好奇心。
クラシックあがりのジョージマーティンの知見。
たまたまなのだろうだけれど、そのたまたまが画期的でしかも前例のない化学変化をもたらした。

音楽について言葉で解析は可能なのか、どうかはしらない。
聴けばそれでたりる。
それが音楽。

ビートルズのいわば音楽監督。
ポールマッカートニーのベース。
印象的でしかもおぼえやすい。
耳にのこる。
ベースラインをそらんじられる曲がおおいのは、圧倒的にビートルズ。
ビートルズ解散後のウィングスにいたっても、やっぱりポールマッカートニーのベースは秀逸で追随をゆるさない。
わたくしはそうおもっています。


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John Lennon ジョン・レノンに [音楽]

Give Peace a Song 。
CBCカナダ放送制作のTVドキュメンタリーを見た。
Give Peace a Chance 。
平和を我等に。
by John Lennon。

筆者が漠とあこがれていた男は、かくも偉大であったのか。
そうおもうと、涙があふれた。

筆者はジョン・レノンの、いったいなにを知り、いったいなにを理解していたのだろう。
ひとはジョン・レノンの、なにを理解できたのだろう。

カメラに映るジョン・レノンはいつもひとりぽっち。

ベッド・インは茶番じゃないか。
そんなことしたって、無駄じゃないか。
ジョン・レノンにインタビューするひとは、だれもがジョン・レノンに懐疑の目をむけた。

「そんなことしたって意味はあるのかい?」
「意味はあるさ。ぼくは信じている。」

ジョン・レノンはいつもひとりぽっち。
かたわらに洋子さんがいるだけだ。
洋子さんがいても、やっぱりジョンはひとりぽっち。

あるひとは、
「これも拒絶し、あれも拒絶し、そのあげくのはてに徒手空拳、孤立無援の自己自身が残るだけにせよ、私はその孤立無援の立場を固執する。」
と書き、またあるひとは、
「孤独はふるさとだ。」 と書く。

ジョンには孤独という言葉よりも、ひとりぽっちのほうがにあう。
さみしんぼのジョン・レノン。

さみしさをエネルギーに変える。
時間はかかるのかもしれないけれど、そのエネルギーに火がつけば、
「平和を我等に」することができるかもしれない、
ジョン・レノンは教えてくれる。

さみしさはだれもがもっている。
それは、ほんとうは宝の山なのかもしれないぜ。

さみしそうに微笑むと、ジョン・レノンはむこうへいった。
そのときも、やっぱりジョンはたったひとりで。





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カム・トゥゲザー [音楽]

「これヘンな曲。」
遠藤くんはそういってわらった。
「こ、これさ、カ、カムトゥゲザっていうんだよ。」
遠藤くんは吃音であった。
ほんとうだ、シュッ、シュッって、かわってる。へんな曲。
「ビートルズのアビー・ロードっていうLPだよ。」
中学生のふたりはわらっていた。
遠藤くんの家の2階、遠藤くんの部屋である。

遠藤くんはご近所で、あししげくかよっていた。
話題はもっぱら音楽で、Tレックス、マーク・ボランも遠藤くんにおそわった。
遠藤くんは冴えていた。
いかしていたんだな。
4畳半くらいの部屋であったとおもう。
ベッドが据えてあったので、すこし窮屈であった。
けれど、当時、ベッドでねている子なんてぇのは少なかった。
2段ベッドをおねえさんとそれぞれの部屋で分っていた。
うらやましかった。
音響装置もパイオニアの4チャンネルステレオであった。

遠藤くんちは、独特の「におい」があって、おじゃまするたびにおなじにおいがした。
いままでにかいだことのない、どこか品がいい、香りとでもいおうか。
そんな家はほかになかった。
ただ、茶の間はくらかった。
となりやとちかいせいかもしれない。
ひるでもカーテンで窓はしめきられていた。

わたくしは、遠藤家がうらやましくてならなかった。





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John Coltrane - I want to talk about you (Soultrane 1958) [音楽]

お気に入りはなんですか?

John Coltrane の I want to talk about you なんか、いいですね。
John Coltrane はいつも Straight に吹いてるんだけれども、それがいい。
感情とか、なんか、どうでもよくって.
それに、いばったような風もない。
これで、どうだ、ってなところがない。
Powerful にきこえるだけで。

最近なんです。
たまたま聴いたんだ。
それが、よかった。
Volume のある音が、なんか、しみったれた感情を、ふっとばしてくれた。
Hey, Guys, never mind.
黙々と、Blow する John Coltrane。

Nihilistic になると、音楽だって聴きたくない。
音楽を聴くって、まだ力がある証なんだよ。
なにも聴きたくなくなるからね。
虚無ってのは、やっかいなしろものさね。

で、John Coltrane の I want to talk about you は Speaker の Volume をちいさくして聴いてみるといいかもね。






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Lee Morgan - These are soulful days (Leeway 1960) [音楽]

口笛を吹いて歩いているおっちゃんがいる。
ぴーぴーいって、当人はご機嫌だ。
でも、となりであるいているひとはざんねんなことに迷惑らしい。

「だって、恥ずかしいじゃない。」
迷惑はかけていないはずだ。

「まわりをみてごらんよ。そんなひといやしない。」
そういわれればそんなひとはいないか。

思うにこれはクセみたいなもの。
当人はいつもご機嫌だ。

あるとき、となりをあるいているひとが
「あっ、その曲しってる。」
といった。
おっちゃんは、いつものように口笛を吹いていた。
「いっつもふいてるでしょう。おぼえちゃった。」
となりのひとはいった。

These are soulful days 。
Lee Morgan であった。





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Billie Holiday - But Beautiful [音楽]

どうしたんだろう。
好きな音楽を聴くと涙もろくなる。

それでも Billie Holiday はきっとしあわせだったのだろうなぁ。
悲しいけれど、
どこか懐かしく、
それでいてあたたかい。
そうとうな苦労をへてきたのだろうけれど。
ああ、おれも苦労したのだ、と。
いいや、ほんとうは、
みんな苦労するためにのみこの世に生を受けたのだ。

苦労はしたか。
するさ、
するだろう。
生きていくかぎり。

へこたれるから Billie Holiday を聴く。
こころに音楽があれば、
まだましか。

嗚呼、But Beautiful の、
なんとせつないことか。
トランペットのソロの、やるせなさよ。





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So What? それが、どうした [音楽]

マイルス・ディヴィス、Kind of Blue を聴く。
Flamenco Sketches が好きだ。
1曲目は So What 。
意味は、
で、どうなのだ、という。
だから、
それで、
どうなのだい。
それが、どうした。

作者はなにか挑発するために書いたのだろうか。
それはしらない。
So What の訳語をしる。
爾来(じらい)、あたまの隅にある。

冷めたようなひびき。
どこか虚無的にきこえる。
けれど、すべての問いは、
まず、
そこからはじまるのではないだろうか。

コロナ禍だ。
それが?
ワクチンしかきかない。
それで?
もう打ったよ。
それで?

このへんでやめておこう。
喧嘩になりそうである。
息災こそがいちばん高価なのだ、
と結べばはなしはおわる。

So What ?

ここでもうしあげたいこと。
結論からいうことのたいせつさ。
その訓練をすることが肝要ではなかろうか、
ということです。





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