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じいちゃんのぬかストーブ [わがまち士幌]

ぬかストーブの燃料は木のぬかだ。
じいちゃんが大工で、つとめる会社に製材所がある。
そこででる木くず。
それをもらうか買うかしていたのだろう。
買ったにせよずいぶんと安い買物ではなかったか。
環境にも、おさいふにも、ずいぶんとエコであったにちがいない。
ただ、ぬかの容器を交換するときは窓をあけなくてはいけないから、いっきに冷えた。

そのころ石炭ストーブはみかけなかった。
中学校が石炭ストーブであったはずである。
まずは、薪(まき)ストーブではなかったか。

しばらくして家を新築したときは、燃料はいっきに灯油にかわった。
一般的な石油ストーブではなく、ヒーターのはしりのようなすこしハイカラなストーブであった。
母親がきにいったようであった。
母親にはモダンをこのむところがあった。

そのころになると、じいちゃんは認知症で、すったもんだ。
あるとき、じいちゃん、さむかったのかストーブをつけようとおもったらしく、ヒーターのスイッチに燐寸(マッチ)で火をつけてしまった。
そのなごりでスイッチは溶けたままの形状であった。
じいちゃんはモダンには慣れなかった。






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