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古典、かならずしもためにならず [ことば]

たとえば有名な書物がある。
昭和に書かれたものである。

まず、
核心からはいる。
著者のいいたいことはこれである。
で、
著者はなぜそうおもうにいたったか。
いくつかの例をあげる。

さてここで、
いちように、
ときはおおむかしにさかのぼる。
古事記だとか、
日本書紀。
古典の講釈がはじまる。

わたくしは不思議でならない。
なぜ、
いまをかたるのに、
隔世の書物を解析するのだろう。
なぜそれら古典をあてにするのだろう。

日本人とはなにか。
それをさぐるのに、
空想半分のおはなしについて、
なぜそうも熱心にかたることができるのだろう。

理由はひとつっきりしかない。
だれもみたことがないし、
きいたこともない。
かってな解釈ができるから、
なのだろうけれども、
その文献の箇所にふれるたび、
わたくしの関心は急降下。
萎えてゆく。
うすれてゆく。
本をとじてしまう。





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おおきなおせわ [ことば]

太田光(爆笑問題)さんが。
選挙特番での議員さんへの応対について、
品がない、
といわれている。
見るのがいやならば、
即、
チャンネルをかえればいい。
それだけのこと。

まず、
政治についての言動に品をもとめるべきではないだろう。
品とはひと。
そのひとのいきざまでしかない。
ことばのつかいかたはおもてむきにすぎない。
ただの印象でしかない。

太田光さんがなさったことは、
ことごとく、
太田光さんよりもさきに報道記者がするべきことであり、
記者諸氏がすでになさっていて、
それを太田光さんをして、
記者さんのまねをしただけ、
といわしめる。
これがあるべきすがたではなかろうか。
それをしていない圧倒的多数の記者諸氏の質こそが問われるべきではなかろうか。

きくべきことはなにで、
ききたいことはなにか。

それはつまり、
なにが問題か、
記者諸氏の基本的なかんがえが浅い、
勉強不足としかおもえない。

記者クラブの弊害がいわれつづけるているにもかかわらず、
解消にいたらない。
そのわけを問うばかりではなく、
どうすれば解消できるのか。
どうすれば、ましになるのか。
そこにかんがえがいたっていないからなのではなかろうか。





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なぜ巨大装置はあるのだろう [ことば]

1万円紙幣を捨てるひとはまずいない。
けれど、
ひとは、
たべものを捨てる。
へいきで捨てる。

いのちをつなぐのは、
かねか、
それともたべものか。

ひとは、
まちがっている。
そのことに気づけない。

たとえば、
大聖堂へいく。
すごい装置である。
ひとがひとを屈服させるために、
ああでもない、
こうでもない、
と、
手をかえ、
しなをかえ、
趣向を凝らしてきた。
そして装置はできあがる。
歴史的建造物。

いま、
紙幣がそれにかわった。

紙幣こそが、
現代の装置。

が、
かんがえてほしい。
煮ても焼いても食えぬ。
それが装置の正体なのだ。





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脂身(あぶらみ)狂騒 [ことば]

牛肉。
このくにでは、
そのやわらかさが強調されすぎである。

牛肉を生産するがわも、
等級などという、
もっともらしい数字をもうけて、
これでどうだ、
といわんばかりである。

霜降り肉。
脂肪交雑。
脂肪のちらばりの目安で、
よりこまかく均等なものの等級が高くなる。
味の評価ではない。

コービー (Kobe Bean Bryant) ブライアント。
2020年にヘリコプター墜落事故でなくなった、
NBLの名シューティングガード。
かれの Kobe は、
まさしく神戸牛の神戸であるという。

かれの両親が、
Kobe Steak House をきにいり、
神戸 Kobe の由来をしり、
子にその名をさずけたときく。

シュラスコをたべるひとたちは、
霜降り肉はやわらかすぎるという。
かれらは脂肪ではなく、
肉を味わいたいのだろう。

赤身こそ牛肉である。
その赤身には等級はないときく。

牛肉をいただく、
ということは、
牛の赤身肉をいただくことにほかならない。

ニッポンでは、
牛肉をたべるのではなく、
牛脂をたべているというべきではなかろうか。

やわらかい赤身肉こそ、
珍重されてしかるべきである。





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制度は疲労する [ことば]

どうして歳(とし)にこだわるのだろう。
太陽を周回しているにすぎないのに。
60歳といわず、
60回といえばいい。

儒教は年長者をうやまえとおしえた。
さきにうまれたものが優位だというのである。
が、いばりくさっていると、
やっつけられる。
下克上。
これこそが、
さむらいの本性である。
さむらいはなくなったが、
この気質は日本人のこころのすみにいまもある。

この4月、
18歳を成人にするという。
勝手なものである。
飲酒、喫煙、馬券を買う公営競技は駄目らしい。
20歳の現行の年齢制限のままだという。
わかものたちよ、
なぜおこらないのか。
勝手なことをいうな、と。
示威があってしかるべきではなかろうか。

成人をもうけるならば、
成人済ももうけるべきではないか。
70歳で成人済として、
普通運転免許証の資格は自然消滅。
それ以上の年齢は運転できなくなる。
今年度からは、
その年齢が72歳になる。
これとかわりない。

制度とはつまり、
勝手にきめることをいう。
だから制度はいい加減にならざるをえない。

完全な制度なぞありえない。
せいぜいで、
まっとうな制度をつくることか。
では、
まっとうとはなにをいうのだろうか。

制度はひとが歳をとるのとおなじく歳をとる。
制度は疲労する。
ひとは疲労するからである。

こまったことに、
ひとは制度をつくりたがる。
制度などすくないにこしたことはないのに。
制度があしもとをすくうおそれはつねにある。
災害時、
それがあらわになる。
いちどつくるとつくりかえることがむずかしい。
これも制度の特徴であり弊害ではないか。

そこで提言。
制度ではなく、
約束を意味あるものに体現してはどうだろう。





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将棋といっても、たかがゲーム [ことば]

藤井聡太さんにしても羽生善治さんにしても将棋オタクじゃないですか。
かれらの得意な分野でおかねがかせげる。
スーパースターってことなんだけれど。
将棋といっても、たかがゲーム。
ついてるよね。

ひとって、たいがいそれぞれに得意があってさ、
それでおかねがかせげるかっていうと、ほぼ無理。
ほとんどのひとがそうなんだとおもう。
藤井聡太さんにしても羽生善治さんにしても、
かれらは、いわば、
ほんのわずかな、幸運なひとたち。
それだけのことだとおもう。

そりゃぁ汗もながすだろうし、
ときにはなみだもながすでしょう。
けれど、好きな将棋でのこと。
根本にたのしさをおぼえているし、
すきなことやってかせげるのだもんな。
苦難なんていったってへっちゃらさ。

とりまきが問題なんだ。
得意な分野で意見をもとめるのならわかるけれど、
たとえば人生論をもとめるでしょう。
とりまきのオッサンたちが。
将棋で食っていきたかったのだけれど、
無理だとわかっているひとたち。
ねたみ、そねみ、もあるだろう。
なんだかなぁ、っておもうけどね。

あることがらをきわめるということは、
ほかのことがらでもつうじることはあるだろうとはおもう。
けれど、
それを人生というわけのわからないものにあてはめて、
こじつける。
よくないね。
メディアって、こういうひとおおいんだ。





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特急おおとり 2 [ことば]

特急列車に乗ったのはおさないころのことである。
特急おおとり
函館発釧路行きであった。
札幌から乗った。
満席であった。

雪がしんしんと降っていて、
ふりつもる雪と、
そのために鉄路のポイント切替がおぼつかなく、
函館本線(札幌滝川間)は各駅で臨時停車、立往生であった。

札幌駅の左側西5丁目通には跨線橋があって、
そこにはまだ路面電車が走っていた。
札幌には、
雪、
そして路面電車がよくにあう。
すてきな街。

特急切符と乗車券。
特急切符には手書で座席指定席番がしるされていた。

特急列車の先頭はまるであごひげにつららがぶらさがっているかのようであった。
長距離の特急列車をみると、
孤高のたくましさを感じた。

うすだいだいいろのボディに赤のライン。
国鉄特急の配色である。
キハ82系。
このディーゼル特急がいちばんすきだ。





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反抗期なぞ、ない? [ことば]

反抗期なぞ、ない。
わたくしはおもっている。

その時期。
少年は、
それまでにない、
劇的な数の出会い(いい意味だけのものではない)に遭遇する。
かれらの社会がいっきにひろがる。
そこにまつわる、
劇的な数のことばの洗礼をうけることになる。
かれらはかわらざるをえない。

小学生のころは、
ことばづかいもどこか奔放であった。
が、
中学生になると、
きゅうにかしこまる。

肉体の変化はとうぜんであろう。
その変化いじょうに、
かれらのまわりでは、
この劇的なる変化が、
風はないかのようにみえるけれど、
ほんとうは、
蜃気楼にもにた、
はげしいゆらぎのなかにもたらされている。

それは反抗期なぞという陳腐なことばでひとくくりにまとめられるものではない。

烈風のなかをかれらはあるいているのである。
あなたも、
わたくしも、
そうしてきたように。





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いのち [ことば]

有名なかたが自死すると、かならず、相談先の案内がでる。
たすけてほしいひとは、そこへ連絡するのかな。
そのことをしらない、おおくのひとは、またちがうみちをえらぶ。

なぜそれをえらんだのか。
それよりほかにてはなかったのか。
いきているひとたちは理由をさがす。
その意味をさぐる。

しかし、だ。
わたくしはおもう。
なぜそれをえらんだのか。
なぜ、そこにいたったのか。
そのわけをしりたがっているのは、
かれじしんなのではあるまいか。

ふとしたはずみでひとは死ぬ。
いともたやすく、
ひとは死ぬ。

いきていることは奇跡。
その奇跡が世界に80億。
ニッポンには1億3千万もある。
奇跡にはおもえなくなるのはやむをえまい。
が、
いきているということは、
奇跡いがい、
かんがえられないことなのである。

ためしにじぶんの腕でおのれのくびをくくってみるといい。
くるしくて、
その腕をゆるめるだろう。
奇跡とは、
つまり、
そういうことではあるまいか。

のこされたひと。
そのすがたを、
しずかにみつめることである。

のこされたひと。
いかにみじめで、悲痛であるか。
のこされたひとをだまってみるがいい。

自死。
それがいかに傲慢なふるまいであるか。
わかるはずだ。





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みんな、こどもだった [ことば]

くたびれたら、
やすむことだ。
くたびれているのに、
やすもうとしない。
それはすでにやまいである。
くたびれているのに、
気づかないなんて。

ひといきつく。
早朝、
まどをあけて、
そとの空気にふれる。
子どもの詩「サイロ」
でもよんでみてはいかが。

十勝のちびっこが書く詩。
へんてこりんな詩がおおいけれど、
おもわず、
プッ、
と吹いてしまう。
そんな詩篇のかずかず。

ちびっこにしか描けない、
「おとな」がわすれていることを、
そうっと気づかせてくれる。
清涼剤。
みんな、こどもだったんだ。

六花亭のすばらしいところは、
「サイロ」を、
主張などいっさいせず、
しずかにつづけていることだ。
おいしい菓子だけではないのだね。
おすすめです。

六花亭創業者の小田豊四郎さんが1960年にはじめた。
児童詩誌「サイロ」はこちら。

http://www.oda-kikin.com/sairo.html






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たべもの本位制と石高(こくだか) [ことば]

ひとはたべものをすてる。
へいきですてる。
けれど、おかねはすてない。

どうぶつはおかねにはめもくれない。
が、たべものはすてない。

ひととどうぶつのちがいは、
じつはこんなところにある。

紙をたべものだと認識するどうぶつは、
紙幣ならたべようとするのかもしれない。
が、
インクの味に違和感をいだき、
噛んですぐ、
ペッとはきすてるかもしれない。

そんなこと、しっていらぁ。
そう、あなたもわたくしも、
そんなことは百も承知。

ただ、
たべものはできるのに時間がかかる。
けれど、
おかねは鋳造できるし、
紙幣は輪転機で、す~いすい。

わたくしはおもう。
貨幣制度をたべもの本位制にする。
と、
江戸時代の石高という発想はけっしてふるくさいものなのではなく、
理にかなう。
運用方法を根本からやりなおせば、
まっとうな制度たりえるのではなかろうか。





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あわれな日本人 [ことば]

しょうじき、
わたくしは、
くたびれた。
ひとに、
ことばに、
くたびれた。
くたびれてやすむ。
さぁ、たちあがれ、
きみはうながす。
まてよ、
まてよ、
やすんでいるんだ。
なぜ、
そうも、
いそぐのか。
だって、みんな、
たってるじゃぁないか。
いいや、
そうみえるだけ。
みんな、
うつむいている。
それに、
目はうつろ。
ふらふらなのに、
やすむことをしらない。
やすみかたすらしらない。
あわれな日本人。
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