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通りをひろげれば、街は死ぬ [おいしい帯広]

帯広といえば、
豚丼ぱんちょうが有名で、
わたくしも一度だけ寄ったことがある。
うちの母親は料理については研究熱心で、
自家製の豚丼をそれまでにけっこう食していた。

で、
ぱんちょうの肉のほうが大きさなら勝負あり。
だが、
味についてはそんしょくはなかった。
母親は、
つまり、
ぱんちょうの味を研究していたのかもしれない。

そこから50㍍ほどに帯広インデアンカレー、
ふじもり食堂があった。
いまはふじもり食堂だけになっちまったのかもしれない。

高架線事業で帯広の街も一変した。
こじんまりとしてしまい、
往時のにぎやかさはきえてしまった。
鉄路でさえぎられた北側のにぎわいが高架線の開通により、
南側にながれたこともあろう。

通りをひろげると、街は死ぬ。
平原通りに、
いにしえの面影はすでにない。

ふりかえれば、
わがまちも、
通りをいじったがゆえに、
死んでしまったようである。





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訊いておけばよかった、店の名を [おいしい帯広]

児童であったころ、
叔父が帯広近郊に住んでいた。
とある週末、
うかがった。
昼になると、
かならず塩らーめんを出前でとってくれた。
ここのらーめんはおいしいからね。
叔父もおばもそういっていたのをおもいだす。

もしや、
おばうえ、
料理が苦手であったのかもしれない。
たしかにそののち、
池田町に転居して、
そこでいただいた甘口カレーが唯一のおばうえの手作り。
いまおもえば、
邪推する。

らーめんに塩があるというのはしらなかった。

なぜ遊びにいったのだろう。
ゲームもおもちゃもあるわけじゃない。
いとこもまだうまれてはいなかった。
ああそうだ。
ちかくの鈴蘭公園からみた帯広の夜景がすばらしかったのだ。
藤丸デパートの屋上に、
松下電器ナショナルの広告塔がそびえていた。
あのネオンサインが美しかったのだ。
都会とはすばらしいにちがいない。
わたくしは信じてうたがわなかった。





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らーめん、といえばヌプカ食堂 [わがまち士幌]

こどものころ、
家では出前をとるという習慣がなかった。
たまたま、
うちの婆さまが、
なにかの拍子で、
らーめんを出前してもらうことになった。

町では食堂は2、3軒しかなく、
家からいちばんちかい、
その名も「ヌプカ食堂」に電話した。

注文はらーめんを5杯か6杯ではなかったか。
うすいきみどりの澄んだスープ、
チャーシュー、
それとネギ、
のの字なると。
しなちく。
生姜がかすかにのこる、
あの端正な味は、
醤油らーめんというよりも塩らーめんのそれではなかったか。
40年もまえのことである。
わすれられない。





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恋するチャイルドベイブ [おもいでの札幌]

むかし、
札幌駅前ワシントンホテルの横にチャイルドベイブという喫茶店があった。
そこで納豆カレーをなんども食べた。
納豆はひきわり。
カレールウは煮込まれたビーフが繊維状になっていた。
辛口であった。
高等学校時代の同級生がそこを指定し、
これがおいしいと、
納豆カレーをおしえてくれた。

札幌といえば、
チャイルドベイブ。
チャイルドベイブといえば、
納豆カレー。
いまでもわすれられない味である。

後記
チャイルドベイブは知る人ぞ知る喫茶店で、
筆者はそのことを知りませんでした。
北大前の、
ビートルズのかかる喫茶店は知っていたんだけどなぁ。ヘヘヘ





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